SSオートマグカスタム (タカトク・マツシロ、18禁エアコキ)

   レトロガンに分類される昔のエアガンです、いつ頃発売だったかな?70年代終盤ではないかと思われる。
   古い物なのでこのコーナーでは珍しく少しこの製品の素性も書きます。

   有名なボルトライフルのSS9000系の兄弟と言える製品でSSシリーズの一つとしてデビューして、
   他のSSシリーズと同じくタカトク・マツシロ、マルコシ、UXと渡り歩き、販売終了までには同様に
   デビュー時のつづみ弾からBB弾化&カートレス化という道を行くことになる。
   (SS長物は最初がTM○○って名前だったんだけどその頃にはオートマグはどうだったかな?無かった気はする)
   エアコキなのだが現在一般的な閉鎖状態からスライドを引いてコッキングするのではなく、
   オープン状態(画像3と4枚目)から一旦さらに引いて(画像5枚目)から押してコッキングする、プッシュエアーと呼ばれる方式、
   撃つとスプリングの力でシリンダーが後退して薬きょうが飛び出す、というブローバック構造で、
   そこそこ重さのあるアルミシリンダーが動くので現在のガスブロに負けない・・・かな?そこそこ大きな反動がある。
   カートレス仕様の場合は3枚目の状態からそのまま押し込むだけで撃てる。
   同様のハンドガンシリーズにはモーゼルと・・・もう1個なんかあった様な気がする・・・ルガーP08だったかな?
   結構凝った動きをする割りには強度もある構造をしていて、とても良く考えられている製品だと思います、
   1種類のドライバーしか使わないで分解出来るのでメンテとかも比較的簡単に出来ます。
   製造のマツシロと言う会社はのちの傑作ロボトイの可変バルキリーを設計・生産していた会社でして、
   この会社はほんとに優秀なアイティアマンな人達が居たんだなと思わずにはいられません。
   よくSS9000と同容量の大きなシリンダーが搭載と書かれているサイトがあるが、あれは間違いです、
   両方を並べてあるサイトがあったので見比べるとSS9000と同じなのはシリンダーの直径だけで長さは4分の3ぐらいです。
   このシリンダーを収める為か、SSオートマグは実際のオートマグよりちょいとサイズが大きいらしい、
   その上バレルが長めに変更されているのででかさはなおさらである、全長は約40センチもあって、
   結構大型の銃だと思ったゴールドメダリストよりも長い。
   上記の様に当時の・・・いや今見てもだけど、ハンドガンとしては破格なほど大容量のシリンダーで、
   シリンダー径が約25ミリでコッキング長は6センチぐらいなのでマルコキハンドガンの倍以上のポンプ容量である。
   実際ポンプのパワーはあるけど、初期モデルはつづみ弾なので今から見れば飛距離はたかが知れていたようだ。、
   規制後にパワーダウンのためにノズルの裏に金属板が入れられているという記載を見て、
   ノズルの裏に板?・・・どういう風に入ってるんだろう?と思ってましたが、ワシのはどうやらそのタイプの様で、
   シリンダーはそのままでは分解できないのでノズルから中を見ると縦向きに板が入ってました、
   @←ちょうどこんな感じです、まさかこんな風に入っているとは思わなかったのでビックリでした、
   中でピストンヘッドにこの板が食い込まないか?と心配になる入れ方ですね、
   まぁそこはマツシロなのでちゃんと対応した仕組みになっていることでしょう。
   よそのサイトでのBB弾による発射データを見ると初速65〜80m以上と結構幅はあるけどいずれにしろエアコキハンドガンとしては、
   現在でもトップレベルの威力があるようだ、人によりだいぶ幅があるので80m以上も出てるのは初期モデルのBB弾化かな?

   今でもなかなか人気があるのかヤフオクでも動作品だと3000〜5000円くらいまで上がってしまうのですが、
   ワシのは動作未確認のジャンクで写真も状態が判りにくい物だったんだけど、
   それを考えてもヤフオク相場としては破格の安さで落とせました、確認で取引内容を今見なおしたけど・・・
   終了時間も夜で人が居なかったわけでもなさそうだしなぁ、なんだったんだろ?とにかく、ラッキーだったや。
   写真にも無かったし事前に確認しなかったのでもしかしたら・・・と思ったけどやっぱりカートは無かったのですが、
   これはクラウンの現行品であるスーパーライフルのカートが使えるので初めから問題にしてません、
   あとはリアサイトが無いぐらいで、動作は問題ないし傷や汚れも特に酷くなく普通の中古品といったレベル・・・
   いや、販売時からの時間を考えるとネジ等の金属部分に目立つさび等も無かったのでむしろ上物と言っても良いかもしれない、
   かなりお得に入手できたと思う、

   んでこのままでは撃てないのでクラウンのU10カートを買おうと思ったのだけど地元の店には無く、入荷も予定がないとのこと、
   通販だと送料考えると意外と割高なので、そうなればあとはお決まりの・・・カートを自作することにした。
   始めは太さ的にちょうど良いし弾保持のゴムも付いてるのでクラウンの44マグナムのカートをぶった切ろうかとも思ったが、
   なんかもったいなぁと思って、色々考慮した結果とりあえずの試作素材として抜擢したのが100均の鉛筆キャップw
   材質的に強度は心配だけどサイズ的にはなかなか良い感じなので長さを合わせて切って、とりあえず適当な物で弾を保持できるようにして、
   チャンバー部に装填して撃ってみたら・・・見事に発射できた、やったぁ!と喜び、早速初速を測ってみたら、0.25弾で約25m・・・
   ・・・10禁モデルのマルコキオートマグ3とほぼ同等・・・これは余りに弱い、弱すぎる!
   とりあえずカートとシリンダーの気密を良くしてみたり色々やったが大して変わらず・・・
   だがこのキャップ製カート、マガジンにも入ってコッキングによりちゃんとチャンバーまで装填も出来るし
   追加加工すれば排莢アクションも出来る、アクション的には文句は無いのでどうせサバゲ等で実用するわけじゃないんだから
   威力は妥協するか?とも思ったがイマイチ納得しきれない・・・、
   せっかくなんだから他の人みたいに時代を越えたハイパワーを味わってみたい!
   その後も色々考えていてフト思い出したことが・・・
   そういや元が7ミリつづみ弾用だからインナーバレルも太いな・・・バレルを6ミリ対応にしたら変わるかな?
   ということで試すことにしたが、上手くいくかどうかも判らんのにちゃんとしたバレルを買うのももったいないので、
   まずは手持ちで使えそうな物を探すとミニ四駆のワイドトレッド化改造用に買っておいた外8ミリ内6ミリのアルミパイプがあったので、
   長さは30センチで必要以上に長いのだが、まずは実験としてはじっこに弾保持として電工テープ(?)を貼って、
   パイプを手で押さえてシリンダーに直当てで撃ってみたら・・・予想以上の78mくらいという結果!
   これなら文句なしだとこいつを使ってアルミバレル化をしようと思ったのだが・・・
   チャンバー部とバレルの継ぎ目に仕切りがあるのだがここの穴も7ミリなのでそのままではアルミパイプを通せない、
   気密を考えれば出来ればカートとバレルを密着させたいのでここを何とかしなきゃいけない・・・
   仕切りの穴を広げれば話は早いのだが、出来れば銃本体は切ったり穴開けたり等の加工はしたくなかったので、
   この対処を考える必要が生じた、パイプを仕切り部分から中に入る分は削って細くするか・・・とだいたい方法は決まったのだが、
   出かけた際に寄ったでかいホームセンターで真鍮かステンか忘れたが外径7ミリで内径6ミリという物があって
   コレなら7ミリのインナーバレルにそのまま入れて6ミリ内径に出来るのでちょうど良いなぁ、
   特に大きな曲がりも無い様だし・・・でも想定予算より少し高いなぁ、と思いひとまずその日は買わずに帰った。
   その後数日考えたがまぁ少し高いのは仕方ないなと近所のホムセンに買いに行ったら近所の店には7ミリのパイプが無い!
   てか一番細いのが9ミリ、近場の他の店に行っても6ミリはあったが7ミリは無い、
   ・・・アルミは8ミリはあったが8ミリなら間に合ってる、んで少しだけ足を伸ばした店で外7ミリ・内6ミリのアルミパイプを発見、
   値段も十分想定内に安かったので、一番まっすぐだと思うやつを選んで買って、曲がらないように気をつけて持ち帰った。
   とりあえず試作として銃口からシリンダーのノズルまで直接パイプを通す長さでカット、約20センチぐらいかな
   これで7ミリパイプをシリンダーに直当てしている状態となる。
   両端をとりあえずヤスリでバリとか無い様に整えて、テープを貼って試射の弾込め・・・アリ?ちょいとキツいな・・・
   あとでノギスで測ったら8ミリパイプの方が内径6.1ミリで7ミリの方は6.05ミリでわずかに内径が狭いようだ。
   最初のテープより薄い物を何か・・・とりあえずビニール袋の切れっぱでもはさんでみるかw、んで弾込め・・・お、良い感じだ、
   では測定・・・67mか、8ミリパイプ実験時より10m近く落ちてるなぁ、弾の固定具合を変えたりしたが大きな変化はなし・・・
   原因は内径の違いか長さの違いか・・・まぁ長さの方かなぁ?、銃の大きさが決まっている以上これ以上は伸ばせないので
   バレル長はどうしようもないな、まぁ0.25gで65m以上出るなら十分だなと、さらにちょいと調整して現在は68〜70といったところ。
   とりあえず撃てるようになったのでひとまず今はこの状態のまま遊んでいます。

  
ひとまずこんな状態です、アルミパイプの周りにあるのはビニールパイプで気密補助と弾保持ビニールの押さえです。

   テスト内容を上記のも含めまとめると、
   8ミリパイプ30センチをシリンダー直当て (78m)、
   キャップカートを使い8ミリパイプ直当て  (30m)、
   キャップカートでノーマルバレル       (25m)、
   キャップカートのみでバレル無し       (11m)、
   7ミリパイプ20センチのインナーバレル  (68〜70m)
   この様な感じで、状態による変化がわかってなかなか面白いものだ。
   このデータを見るとカートは改良の余地がありまくりだな、なにせ弾保持を紙はさんでだったからなぁ(^^;
   もしかしたらコレ改善するだけでカートでも結構良い感じになるかもな。

   先日レンジにて実射テストしてきたのだが、30mぐらいは飛んで20mなら的も狙えないことはなさそうな感じだった。
   ホップ効果を期待して保持ビニールは上側だけに付けてるのだが、
   FA−MASがホップ最弱にすると30mが届くか届かんかなので、ソレを考えると多少は効果が出てるかな?。
   集弾はそんなに悪くなく極端に左右に散るとかは無かった、主に0.25弾で試射してたが現状では0.2g弾の方が合う感じだった。
   弱ホップ化してリアサイトを新造すればなかなか遊べるんでないかなと思う。
   現在最大の問題は1発づつバレルに直込めで、また構造上ソレがやりにくいのでこの次弾装填の問題は何とかしないといけない、
   簡単に装填できる専用ローダーを考案中であると同時にマガジン改造または自作によりボルトのコッキングで装填できないかも思案中、
   さらにせっかく排莢アクションが可能なんだからカートによる装填のバージョンも思案中、
   現状の案ではカート時にはバレルをそれ用に交換しなければならないが、理想としては両用にしたい・・・
   とりあえずローダーは脳内設計はだいたい出来ているのだが、工作がちょいとめんどくさいので製作は未定、
   もちろん全ての改造は本体を部品加工せずに交換または取り付けのみでいつでも元に戻せる様な構造で構想している。
   元の後期モデルのカートレス仕様と同様の構造にすれば話は早いがアレをやるとなると元の本体パーツに穴開けなければならいので、
   オリジナル状態を保っておきたいのでやりたくないので別方法を考えているのである。

   追記 20150709
   不明だった同じハンドガンシリーズの情報を発見、オートマグ、モーゼル、ルガー、ガバメントの4種だったそうだ。
   そういやちょいと前にUXガバに入札してたわ(^^;、競り負けた・・・と言うかワシ予算の倍以上で落ちてたや。
   ついでに書くがこのシリーズ、オクでは圧倒的にオートマグばかりなので当時いかにオートマグが売れていたかが想像できる、
   モーゼルも時たま出ててガバは1回みただけかな?未だにルガーだけは出品を見たことがない。

 

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